Industrial Applications of CAA


メーカーの技報などネットで公開されている産業界の流体騒音解析に関する資料(日本語)のまとめです.逐次更新していきます.

  • 日立アプライアンス

    空調機用ファンの大規模数値流体計算
    空調機用の遠心ファンの空力騒音の数値計算による予測手法の開発と空力騒音発生メカニズムの解明を目的として,LESによる空力騒音の計算について検討を行っている.ファンの空力騒音は,乱流騒音と翼の回転に起因する回転騒音とに大別できるが,流れ場から発生する乱流騒音が支配的である遠心ファンの場合には,乱流境界層における流れの変動を正確にとらえることが計算精度向上のために必要である.
    スーパーコンピュータ「京」を使用して,二種類の遠心ファン形状に対し,およそ6000万と5億要素という計算格子数が異なる二種類のメッシュでそれぞれ計算を行っている.空間解像度が高い5億メッシュの計算の方が,音圧レベル(Sound Pressure Level)や流速分布が実測値に近い結果が得られている.5億メッシュの計算では,どちらの形状についても,1kHz以下の周波数では実験結果と同等の音圧レベルが得られている.更なる計算精度向上を目指して,40億メッシュ規模での計算実行と検証を課題に上げている.
    計算の詳細については,論文を参考にとのこと.

  • 川崎重工業株式会社

    高速鉄道車両の空力騒音解析及びトンネル内すれ違い解析
    川崎重工業が開発している CFD 解析ソフト Cflow を使用して,①パンタグラフの空力騒音と②トンネル微気圧波の解析を行っている.①の計算では,遠方観測点における音圧レベルを Curle の式より評価し,風洞試験結果と比較している.

  • キヤノン株式会社

    電子機器ファンダクト系の空力騒音の数値解析
    レイノルズ数 Re が,\(10^4\) ~ \(10^5\) 程度の小型の軸流ファンの空力騒音の直接解析の実現に向けて,FrontFlow/blue を使用して,Dynamic Smagorinsky モデルによる非圧縮 LES 解析を実施している.ファン近傍の領域は回転系として扱い,静止系である上下流領域との情報の交換にオーバーセット法を使用している.この文献内では,空力騒音解析までは実施していない.

  • 三菱重工業株式会社

    プロペラ翼後流非定常渦の実用的 CFD 解析法の研究
    プロペラ翼後縁部から放出されるカルマン渦の発生周波数と翼の固有振動数の一致による共振現象である鳴音(めいおん)の発生予測精度を向上させるための研究.ANSYS Fluent に実装されている RANS モデルと LES モデルのハイブリッド乱流モデルの一種である Embedded LES (ELES) モデルを使用し,領域分割を工夫することにより,設計に適用可能な計算コストで翼の後流に発生する渦を高精度に計算できることを示している.

Author: fumiya

CFD engineer in Japan

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